FOB
free on board
本船渡し


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 積地条件に属するTrade Terms の1つ。C.I.F.条件とともに、今日、もっとも多く用いられている。売主は、契約品を買主の指定した本船の甲板に積み込みさえすれば、費用の負担も危険の負担も、また所有権も、すべて買主側へ移行する条件である。したがって、輸出者がF.O.B.価格を算定するためには、つぎのような項目を計上して計算しなくてはならない。
 1.輸出品の仕入れ原価(First Cost)または製造原価(Cost of Production)
 2.広義の船積諸掛(Shipping Charges)
輸出用包装費
国内輸送費
検査および査証料、ただし原産地証明書、領事査証料は買主の負担
倉庫料
輸出通関諸掛
積込み費用。積込み船内人夫賃は売主の負担であるが、Liner Termのばあいには、海上運賃に含まれているので、とくに織り込まなくてよい。
 3.雑費および利益(Petties and Profit)
金利および雑費
電報料
予想利益
 以上を合計したものがF.O.B.価格となる。
 なお米国では、F.O.B.条件を国内市場の発達にあわせて使用してきたので、米国独自の広義の解釈が生まれた。すなわち、米国では、F.O.B.条件は、輸出港の本船渡しを意味するだけではなく、free on board のboardを広く運送機関と解釈し、運送機関への持込み渡しの意味で使用している。したがって、米国との取引で、F.O.B.条件を本船渡しの意味で使用するためには、F.O.B. Vessel(or Shipping point)New Yorkのように、F.O.B.と輸出港名とのあいだにVessel(本船)またはShipping Point(船積み地点)ということばを入れる必要がある。